Chikuwaのつぶやき

クラシック音楽、言語、ドイツ、物理など、雑食性です

中国との摩擦

経済的な影響力の増大、科学技術の進歩と人口増加を経験する国には、軍事力増強、他国への支配拡大への欲求あるいは自分達の強さを誇示したい欲求が生まれてしまう。明治維新から日露戦争までで舞い上がった大日本帝国が、満州そして日中戦争へ進んでいった歴史と、近年の中国が南シナ海原子力潜水艦、海沿いの陸地にはミサイルを配備し、台湾や香港への支配を強め、核ミサイル開発を行っている様子は似通っている。アジアには英米主導の軍縮条約に不満を抱きながら大陸への侵攻を画策していた大日本帝国第一次大戦で大敗し荒廃した1930年代のドイツにはナチスがおり、枢軸国と連合国が対峙する第二次世界大戦へ発展してしまった。一方、今回は欧州(英仏独)も中国政府の非人道的施策を批判しており、米国-日本-EU(少なくとも主要国)がまとまって中国を包囲しようとしている。先月2月19日にも、日本近海で日米仏の共同海軍訓練が行われた。また日米豪印の新しい協調路線「Quad」が昨日初の首脳協議を開いたらしい。「自由で開かれたインド太平洋」を掲げ中国に対抗する姿勢を露わにする。今回は中国側につく大国が(今のところ)おらず、連鎖反応的に世界大戦に拡大してしまう可能性は当時より低い。
ただ、もし北朝鮮が誤ってミサイルを日本や韓国に落としたりでもしたら、それを火種に戦争になりかねないくらい、国家間の摩擦は大きくなっていると思う。