Chikuwaのつぶやき

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ディスプレイの"広さ"とサイズ・アスペクト比の関係

PCや外付けモニターの画面サイズを選ぶとき、「どれだけ広く感じるか」が重要。この感じ方には対角線の長さ(単位: inch)だけでなく、縦横の比(アスペクト比)も関わってくる。従来はテレビと同じ16:9の比がほとんどだったが、MacBookDell XPSなどが16:10を採用し始めている。ここでは、画面の面積とこれらパラメータの関係をまとめておく。

算数

 a cm, 横  b cmの画面の面積は  S=abアスペクト比  y  y=\frac{b}{a} で定義する (1< y<2) 。ディスプレイの対角線の長さを  x cm とすると、三平方の定理より  a^2+b^2=x^2 。面積は  x,y を使って
 \displaystyle S (\mathrm{cm}^2)=\frac{x^2y}{1+y^2}
と表せる。これを  y の関数としてプロットすると

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ディスプレイ面積とサイズ・アスペクト比との関係。

対角線の長さを固定するとき、 y=1つまり正方形の画面の場合に、面積は最も大きい。ただ我々の2つの目は左右に離れているから、おそらく 1<y でないと見づらい。最も多い16:9、最近出てきた16:10、そして3:2のアスペクト比を黒い太線で示した。上の図を見ると、「14 inchのFullHD」と「13.4 inchのWUXGA」はさほど画面の"広さ"の感じ方に違いはないのかも知れない、といったことが分かる。いくつかのディスプレイ解像度の選択肢について、アスペクト比を計算したのが下図。

FullHD y=\frac{1920}{1080}=\frac{16}{9} 最も一般的
WUXGA y=\frac{1920}{1200}=\frac{16}{10}
2K y=\frac{2160}{1350}=\frac{16}{10}
2.5K y=\frac{2560}{1600}=\frac{16}{10} MacBook Retina Display
4K y=\frac{3840}{2160}=\frac{16}{9} 上位ランクの外付けモニター