Chikuwaのつぶやき

クラシック音楽、言語、ドイツ、物理など、雑食性です

読書メモ

Podcastの価値

ここ1年くらい、Podcastをよく聴く。古くなってSIMカードも入っていないiPhoneから写真やデータを全て取り出し、WiFi環境下で20GB近くPodcastのエピソードを詰め込んで通勤時などに聴いている。 現代日本の知の先端を行くような人たちの語り 言語学、世界史…

幸福について(ショーペンハウアー、鈴木芳子訳)

割とこなれた翻訳がなされているようで、硬いイメージのある哲学書でありながら筆者が自分と等身大で話しているような親しみやすさのある訳だった。「人間の人生は苦痛と退屈の間を行き来している」という基本的な人生観にはハッとさせられた。確かに義務・…

「グローバル人材とは誰か 若者の海外経験の意味を問う」加藤・久木元(青弓社)

「グローバル人材(global human resources)」とは何か。国政でも、僕の所属する大学でも、マスコミでも声高に喧伝される「人材」であるが、一体どんな人材を指すのだろうと、疑問に思っていた。この本は、 海外経験(留学、インターンからワーホリ、現地就…

夏目漱石「現代日本の開化」

青空文庫から読むことができます: www.aozora.gr.jp 開化とは 漱石は「開化」を「人間活力の発現」と定義し、活力が外界の刺激に対してどう反応するかによって2種類に分類した。 消極的開化 ー 外から課される「義務」に対し、活力を節約しようとする方向…

「日本人の脳」角田忠信(大修館書店)

脳は左右に分かれていて、左脳は主に論理的、右脳は主として感覚的な処理を担っている...というのは聞くことの多い話です。この本ではそこをさらに深く探り、脳がこなす数多くの処理のうち「音」について、「日本人と西洋人の違い(正確には母語による違い)…