Chikuwaのつぶやき

クラシック音楽、言語、ドイツ、物理など、雑食性です

文化

何を楽しみに生きるか?

I love to immerse myself in the bests of human creations. 僕の色々な興味関心を貫く軸として、的を得ている。 古代ギリシャやローマの彫刻を鑑賞するのも、ベートーヴェンやブラームスの音楽に心酔するのも、美味しいフランスチーズや日本酒も、漢字の歴…

SDGsの背景

SDGs(持続可能な開発のための目標)は国連が採択した、世界をよりよくするための開発目標。企業理念やビジネスの場面でも注目を集めているが、なぜ掲げられているような17項目が選ばれたのだろうかと、考えてみる。真理探究(基礎科学)や人文学的教養(芸…

Podcastの価値

ここ1年くらい、Podcastをよく聴く。古くなってSIMカードも入っていないiPhoneから写真やデータを全て取り出し、WiFi環境下で20GB近くPodcastのエピソードを詰め込んで通勤時などに聴いている。 現代日本の知の先端を行くような人たちの語り 言語学、世界史…

各国現行憲法の改正頻度

日経に興味深い記事があった。 www.nikkei.comここでは現在までの改正回数のみで比較されているが、国によって現行の憲法も古いもの(アメリカ:232年前)から新しいもの(韓国:33年前)と差がある。これまでの改正回数を、単純に「制定から今までの年数」…

オリンピックについて思うこと

新型コロナ情勢や会長辞任で今でも揺れている東京オリンピックの開催。ただ僕はどうもオリンピックに関心が湧かない。大幅に商業化し、お金儲けに使われている、というのも一因。ここで述べたい、もう一つの好きになれない点は 国 vs. 国の構図 だ。日本がど…

日本語の字と読み方の乖離について

ドイツ語を学んでから英語を見返すと、発音とつづりの乖離が甚だしくて驚く。英語の文章を書いていてneighbourとかcolleagueのスペリングが怪しくなることはあるが、ドイツ語のNachbarやKollegeは迷わずに書ける。こういう違いを、「ドイツ語は英語よりもpho…

「グローバル人材とは誰か 若者の海外経験の意味を問う」加藤・久木元(青弓社)

「グローバル人材(global human resources)」とは何か。国政でも、僕の所属する大学でも、マスコミでも声高に喧伝される「人材」であるが、一体どんな人材を指すのだろうと、疑問に思っていた。この本は、 海外経験(留学、インターンからワーホリ、現地就…

夏目漱石「現代日本の開化」

青空文庫から読むことができます: www.aozora.gr.jp 開化とは 漱石は「開化」を「人間活力の発現」と定義し、活力が外界の刺激に対してどう反応するかによって2種類に分類した。 消極的開化 ー 外から課される「義務」に対し、活力を節約しようとする方向…

「日本人の脳」角田忠信(大修館書店)

脳は左右に分かれていて、左脳は主に論理的、右脳は主として感覚的な処理を担っている...というのは聞くことの多い話です。この本ではそこをさらに深く探り、脳がこなす数多くの処理のうち「音」について、「日本人と西洋人の違い(正確には母語による違い)…

コロナ時代に考える、日本の「和」文化

災害と集団意識 日本では、自分はあくまで共同体の一部である、旅客船日本号の乗員であるという認識が、無意識に共有されている。欧米諸国に広く普及している個人主義では、各々は個別の小型船に乗っていて、何か共通の目標や敵が現れた時に「連帯 solidarit…

言語のコンテクスト依存度

コンテクスト依存度の比較。 The need for more proactive communications | The Japan Times よりドイツ語を読んでいてよくできているなと感じるのは、代名詞でも冠詞+名詞でも、女性・男性・中性の区別と格変化が組み合わされることによって、主語なのか…